


かつて製鉄業で名を馳せた西日本の工業都市に10歳の少年・圭輔は雑誌の編集者である母とふたりで暮らしている。両親の不仲が原因で、孤独感を背負った少年の脳裏に浮かぶのは祖父との約束。
「この木が実をつけたら、種を圭輔の家の庭に埋めなさい。」
圭輔は家を飛び出し、ひと粒の種のためにたったひとりで祖父と過ごした思い出の島へ旅をする。その純粋な思いが周囲の大人たちにいろいろな「気づき」を与えていく。エコ商品を自社の店舗で売るために奔走する、コンビニエンスストア企画部の女性社員。温暖化により白化したサンゴ礁を調査する青年研究者。不法投棄の現場を目撃した環境保護団体のリーダー。彼らもまたそれぞれの現実に苦悩しながらも、一歩前に踏み出そうとする…。

中村大地 中嶋朋子 鶴見辰吾 峰岸徹 遠藤久美子 他