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作品情報

坂の上のマリア


急峻な斜面に住宅が密集し、高齢化と過疎化が進む北九州市八幡東区の丸山・大谷地区で『坂の上のマリア』は撮影された。

映画監督・瀬木直貴は、厳しい住環境の中でたくましく生活するお年寄りたちを見て「現代社会で希薄になりがちな土地への愛着・絆をフィルムにとどめ、高齢者の生き様と地域コミュニティーのあり方を問いたい」と映画作りを決意。
半年近く現地に住み込み、シナリオ作りやロケ場所探しに奔走しながら、地域住民との絆を深めた。
地元住民が中心となって製作上映委員会を発足。
出演者は、プロの俳優が3名、他は地域住民が実在の役で出演し、主人公マリアの孫娘役には、地元中学校に通う渡邊恵海さんが抜擢された。
まさに地域が一体となって作り上げた本作は、フィクションでありながら、ドキュメンタリー的なリアルさをもった映画に仕上がっている。

ストーリー

階段を駆け降りる子供たち。
階段での井戸端会議。
郵便配達の呼びかけ。
近所の住人のさり気ない思いやり。
犬の声。
風に揺れる秋桜…。
引っ越しが近づくにつれて、マリアはこの地域で暮らしてきた意味をかみしめていく。

そしていよいよ引っ越しの朝。
マリアはある決断をするのだった…。

キャスト

入江杏子 中西和久 渡邊恵海 中村有志 他

インフォメーション

2000年/カラー35ミリ/ビスタサイズ/70分

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